過ごしやすさという意味でも家の寒さは好ましく思われませんが、実は、寒い家は健康面にも影響することがあります。ここでは、寒い家が健康にどのような影響・リスクがあるのかをまとめました。寒さ対応に必要なことも紹介していますので、家づくりの参考にしてください。
寒い家の健康への影響として、最初に挙げられるのが「ヒートショック」です。
冬は暖房で暖めた部屋と暖房が効いていない場所では温度に大きな差が発生します。温かい部屋から寒い場所に行ったときなど、急激な温度差によって血圧が大きく変動します。心臓や血管に負荷がかかるのがヒートショックです。めまいや失神などが主な症状ですが、亡くなるケースもあります。平成25年度にヒートショックで亡くなった人は約1万7,000人(※1)でした。
交通事故と比較すると、その多さが分かります。
寒い家は、暖房が効いている部屋とそれ以外の部屋で温度差が大きくなってしまうことから、ヒートショックのリスクが高い家といえます。
※1:(参考:地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター「冬場の住居内の温度管理と健康について」https://www.tmghig.jp/research/release/cms_upload/press_20131202.pdf)同年の交通事故による死者数は、4,373人です。
(参考:内閣府「平成25年度交通事故の状況及び交通安全施策の現況」https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/h26kou_haku/zenbun/genkyo/h1/h1b1s1_2.html#:~:text=%E5%B9%B3%E6%88%9025%E5%B9%B4%E4%B8%AD%E3%81%AE%E4%BA%A4%E9%80%9A%E4%BA%8B%E6%95%85%E7%99%BA%E7%94%9F%E4%BB%B6%E6%95%B0%E3%81%AF,%E3%81%AF78%E4%B8%875%2C867%E4%BA%BA%EF%BC%89%E3%80%82)
外気と室内の温度差は、結露の原因になります。結露を抑えるためには、断熱・気密性能が重要ですが、寒い家はこれらの性能が高くありません。寒い家は、結露ができやすい家ともいえるのです。
結露のまわりは湿度も高いため、放置しても乾きづらく、カビが発生しやすくなります。カビはダニの餌です。結露が発生しやすい環境では、カビを食べるダニも増えてしまいます。
そして、カビの胞子、ダニの糞などはアレルギーの原因のひとつです。結露が発生しやすい環境になりがちな寒い家は、喘息やアトピーなどのリスクも高くなってしまいます。
ヒートショックやアレルギーなどのリスクを抑え、健康的な暮らしをするためには、寒さに対応した断熱・気密性能がいい家が必要です。
豊栄建設のチャレンジ999では、グラスウールの約2倍の断熱性能を持つ鋼製のウレタン断熱パネルを採用。さらにZEH住宅「ゼレクト(ZEREQT)」では、外の空気を温めて部屋に給気可能な第1種換気システムにも対応しています。
特に寒さが厳しい地域では、こうした断熱・気密・換気の性能が高い設備を導入し、寒さに強い家を建てることが大切です。