エアコンで暖房を稼働させているにも関わらず、足元だけが寒さを感じるコールドドラフト。厚手の靴下などで自己流の対策を行っている方もいるようですが、なかなか十分な効果を得られずお悩みの方も多いようです。
ここでは、豊栄建設監修のもと、コールドドラフトの発生原因や効果的な対策について解説しています。
コールドドラフトの主な原因の1つは、窓の断熱性が低いこと。屋内の断熱性のポイントは壁の中にある断熱材が大きく関係しますが、それ以上に影響の大きいポイントが窓です。屋内の熱の半分以上は窓から外へ抜けていく、とも言われています。
窓の断熱性が低ければ屋内は冷えやすくなるため、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に移動するため、結果としてコールドドラフト現象が発生します。
なお、窓の断熱性に関する詳細は以下のページでまとめていますので、興味のある方は参考にしてください。
開放的なおしゃれな設計として人気の吹き抜けやリビング階段。家族がどこに居ても気配を感じやすいなどのメリットもあり、近年は吹き抜けやリビング階段は注文住宅で見られる一般的な設計の1つとなっています。
一方で、吹き抜けやリビング階段は1階と2階の空間を一体化する構造でもあることから、暖かい空気は2階の天井方面へと移動しがち。コールドドラフトが起こりやすくなります。
コールドドラフトの主な原因の1つが窓ですが、窓の対策は上でご紹介した別ページで詳しくご紹介しているため、以下では窓以外における主なコールドドラフト対策をご紹介します。
外との熱移動を遮る断熱カーテンを取り付けることで、コールドドラフトが軽減します。遮光性タイプの断熱カーテンのほかにも、レースタイプの断熱カーテンも用意されていることから、日中の採光を維持したい方にはレースタイプを選びましょう。
なお、断熱カーテンの効果を高めるためには、窓枠にぴったりのサイズではなく、窓枠全体を覆える少々大き目のサイズがおすすめです。
雨戸やシャッターを下ろすことで、コールドドラフトの程度を軽減させることもできます。
雨戸やシャッターを下ろすと屋内は暗くなりますが、夜間であれば暗くても問題なし。外気が特に冷えるのは夜間から朝方にかけてなので、就寝前に雨戸やシャッターを下ろしておけば、翌朝以降のコールドドラフトが和らぐでしょう。
窓の下にパネルヒーターを設置することで、窓周辺の空気を温め続けられることから、コールドドラフトの程度を和らげられます。
窓周辺の空気を温めることだけではなく、屋内のインテリアの邪魔にならないこともパネルヒーターの特徴。広いスペースも不要なので、多くのご家庭で無理なく設置できるでしょう。
既存の雨戸やシャッターを利用する方法や断熱カーテンを取り付ける方法に比べてコストは高くなりますが、長く高い効果を発揮し続けられるため重宝される1台になるでしょう。
サーキュレーターの活用もコールドドラフト対策として一般的。家電量販店のエアコン販売コーナーでは、コールドドラフト対策としてのサーキュレーターも販売されていることが少なくありません。
使い方は、天井やエアコンに向けてサーキュレーターの風を送るだけ。サーキュレーターの風に乗り暖かい空気が屋内で循環するため、コールドドラフトの程度が緩和されます。
コールドドラフトの主な原因となる場所は、窓や吹き抜け、リビング階段などです。これらは設計段階で決まる要素なので、もしコールドドラフトにお悩みの場合には、事後的に対策を考えるしかありません。
コールドドラフトにお悩みの方の中には、厚手の靴下を履いたり毛布で足をくるんだりする方も多いようですが、より効果的な対策として、ぜひ当ページでご紹介した方法を検討してみてはいかがでしょうか。